2009.09.29後期高齢者医療特別会計決算認定反対討論原稿
はい議長 8番 奥富
議案第58号平成20年度福生市後期高齢者医療特別会計決算認定について
日本共産党として反対討論を行います。
後期高齢者医療制度の実態が知れるにつれ、この制度への危惧と批判が急速に広がり、ついにこの制度を推し進めた自民党・公明党は今回の衆議院選挙で大敗を喫し、新しい政権が廃止を前提で進めていくものと思われるところです。
この制度実施のために新設された特別会計が、平成20年度福生市後期高齢者医療特別会計であります。
この後期高齢者医療制度は、一言で表現すれば75歳以上の人を他の世代から切り離し、際限のない負担増と差別医療を押しつける大改悪です。
東京の広域連合では、日本共産党の広域連合議会での奮闘もあって、保険料を低く抑えてのスタートとはなりました。また様々な暫定的な軽減措置が政府によって実施されました。とはいえ、制度が残れば将来の値上げは確実です。
後期高齢者医療保険料は2年ごとに改定され、二つの要因によって値上がりします。一つは、医療給付費の増加です。介護保険料と同じく後期高齢者医療保険料も患者の増加、重症化、医療技術の進歩などで、給付費がふえれば保険料にはね返ります。保険料値上げがいやなら受ける医療を制限せよというのが、旧政府の言い分です。
もう一つが後期高齢者人口増です。新制度は後期高齢者が払う保険料の10%、他の医療保険からの支援金が40%、公費が50%という財源割合でスタートいたしましたが、後期高齢者の人口比率が増加するのに応じて、後期高齢者が払う保険料の財源割合が12%、15%、さらに増加という形で自動的に引き上がる仕組みとなっています。
そのため、仮に1人当たりの医療給付費が全くふえなかったとしても、保険料は当初の旧政府試算平均保険料で、2015年度には全国平均の年7万4,400円より3,700円高い7万8,120円、2025年度は9万5,976円、2035年度10万8,624円へと自動的に引き上がることになります。
多くの方の受け取る年金額が減少し続ける中で、介護保険料、後期高齢者医療保険料がじりじりと値上げを続け、基本的に年金天引きですから、受け取る年金額がみるみる減少し続けることになります。こうしたことから、識者の多くが早晩この制度は破綻すると指摘していたところであります。日本共産党は後期高齢者医療制度について、このような非人道的な差別医療政策は即時中止、撤回すべきという立場をとっています。
したがって、平成20年度福生市後期高齢者医療特別会計決算認定に反対であることを表明し、反対討論といたします。
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