« 2010.3.29平成22年度福生市国民健康保険特別会計予算反対討論原稿 | トップページ | 2010.3.29東京都に75歳以上の医療費の無料化を求める陳情書賛成討論原稿 »

2010年4月 5日 (月)

2010.3.29平成22年度福生市後期高齢者医療特別会計予算反対討論原稿

議案第25号 平成22年度福生市後期高齢者医療特別会計予算
について、日本共産党として反対討論をさせていただきます。
 「自民・公明の政治を変えたいという願いが込められた1票1票で誕生した鳩山内閣でしたが、半年たった今、支持率は30%前後に落ち込み、不支持が上回っています。鳩山政権への国民の怒りが高まっている理由の一つが、「選挙公約を次々と破ったこと」です。鳩山由紀夫首相自らが野党時代に「うば捨て山」と批判した後期高齢者医療制度の即時廃止を覆し、先送りさせたことで「国民の怒りは本当に大きい」ものとなっています。沖縄県の米軍普天間基地問題でも、沖縄を含む日本各地への「移設先」探しに狂奔していることも、「アメリカに対して『日本に基地はいらない』と言わないから迷走せざるを得ない」訳です。
 この一つである75歳以上の人を強制的に囲い込み、高齢者を医療費削減の標的にする後期高齢者医療制度。4月1日に導入から2年を迎えます。
 中央社会保障推進協議会、中央社保協は3月18日、2010年度からの後期高齢者医療制度の保険料の年額での値上げ全国調査結果を発表しました。それによると、21都道府県で値上げになり、今回引き上げが実施されれば、1人あたりの保険料最高額の東京都では8万8,439円、最低額の秋田県では3万8,110円となります。これにより保険料の格差は最大2・3倍となり、09年度の1.9倍から拡大します。
 高齢者の医療費無償化の財源はあります。歳入では大企業・大資産家への優遇税制の「聖域」、歳出面では軍事費「聖域」温存では、消費税引き上げか、諸負担の増加か悪魔の選択肢しかないのは当然ですが、頭を切り換える必要があります。
 1986年の法人税率は43.3%これが1999年には30%にまで下げるなどして、優遇した結果企業には400兆円もの内部留保金積み上がった。2003年から配当金や株式譲渡益課税を20%から10%に引き下げたまま、申告所得額が100億円を超えるわずか7人の富裕層に一人あたり約28億6千万円もの減税。個人の所得税の上限も1986年70%~1999年には37%まで引き下げた、2007年に現在の40%と大企業・大資産家への優遇税制を改め、応分の負担をして頂くことが必要です。
 軍事費の「聖域」、そもそも米軍が日本に駐留するのは、日本を足場にして世界各地に軍事介入していくためです。「日本防衛」のためではありません。アメリカの軍事戦略の都合で駐留しているのに、日本国民の生活に回す予算を犠牲にしてまで米軍経費を負担するのは異常です。戦争を放棄した日本が戦争に備える米軍の経費を負担するのは、憲法9条を踏みにじることになります。
 米軍基地は全国どこでも爆音被害や墜落事故、低空飛行訓練、米軍犯罪などで日本国民の安全を危険にさらしています。なかでも沖縄県民は、太平洋戦争末期の米軍占領時に土地を奪われ、そこにつくられた基地のために、言語に絶する苦しみと痛みを戦後60年以上も押し付けられてきました。
 福生市でも財産や命の危険は高まる一方なのに、基地交付金は減る一方です。
 「思いやり予算」や米軍再編経費の負担には一片の道理もありません。米軍への「思いやり」負担を全廃し、カルダー教授が言われるように、「日本は基地所在地として魅力がなくなる」ことが重要です。
 約3,400億円の米軍経費負担を全廃すれば、後期高齢者医療制度の廃止に伴う2,000億円の予算をはじめ福祉、教育に回せます。海外での戦争に備える新型ヘリ空母の建造をやめれば約1,200億円が暮らしに回せます。財源の確保のためにもムダな軍事費にメスをいれることが欠かせません。
 高齢者いじめの制度改悪、稀代の悪法「後期高齢者医療制度」は「撤廃すべき」との立場から、平成22年度福生市後期高齢者医療特別会計予算に反対であることを表明し、反対討論といたします。

| |

« 2010.3.29平成22年度福生市国民健康保険特別会計予算反対討論原稿 | トップページ | 2010.3.29東京都に75歳以上の医療費の無料化を求める陳情書賛成討論原稿 »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 2010.3.29平成22年度福生市後期高齢者医療特別会計予算反対討論原稿:

« 2010.3.29平成22年度福生市国民健康保険特別会計予算反対討論原稿 | トップページ | 2010.3.29東京都に75歳以上の医療費の無料化を求める陳情書賛成討論原稿 »