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2010年10月20日 (水)

平成21年度福生市国民健康保険特別会計決算認定反対討論原稿

議案第40号平成21年度福生市国民健康保険特別会計決算認定について
日本共産党として反対討論を行います。
 加入者4,000万人、皆保険の土台の医療保険国保、国民健康保険は、日本の人口の3割以上、3,900万人以上が加入する、日本で一番大きな医療保険です。日本国憲法25条を具体化し、日本の誇るべき皆保険制度の土台をなしているのが国保です。この国民皆保険の最大のポイントは、日本国民に安心して医療を提供するということです。
 国保加入世帯は、毎年増加しています。この要因は、第一に、高齢退職者が退職にともなって、それまでの健康保険から国保に加入することによります。しかしそれだけではなく、リストラや倒産などによる失業者、また、パートやアルバイトなどの非常勤社員の国保加入が増えていることも要因です。さらには、窓口負担が3割で統一されたこともあって、事業者の違法・脱法的な保険料逃れなどのために、「正社員であっても国保」というところも増えています。
 国保制度は、退職者、無職者、低所得者の加入が多く、事業主の負担を予定しない制度であり、もともと加入者が支払う保険料だけでは成り立たないものとして、制度がつくられています。そこで、国の責任として国保にたいする国庫負担がおこなわれているのです。ところが、1984年以来、この国庫負担がどんどん削減されてきました。2005年、06年度にも、「三位一体改革」と称して国庫負担が減らされ、かつては国保財政の全体の半分を占めていた国庫負担が、2008年度には24.1%前後にまで切り下げられています。世帯当たりの保険料負担は年々上がりつづけ、政府の調査でも、2008年度は平均で所得の8.94%にもなっています。同じく、低所得者ほど負担率が高く、所得250万円未満の世帯では、保険料負担が所得の1割を超えています。福生市でも、所得200万円で、23万5千円、300万円でも30万2千円とこの段階で所得の1割を超えています。また、「構造改革」や大企業・財界によるリストラを反映して、加入者のなかで、失業者など低所得者の割合が増加しています。
 国保加入者、世帯主の構成割合も、2007年度の全国集計で、農林水産業者3.9%、自営業者14.3%、無職者55.4%、被用者23.6%、その他2.8%と、無職者が過半数を超え、被用者が4分の1を占めるようになっています。結果として、所得の低い人に重い保険料負担がのしかかる仕組みがつくられてしまったのです。このため、保険料が払えない人が急増しています。また、毎年のように保険料(税)の引き上げがくり返されています。今年も、前期高齢者支援金の見積もり違いなどもあり、国保保険料(税)の値上げが続出しました。いずれも、3~10%近い引き上げです。福生市でも、所得200万円の層で10%の引き上げでした。一方、厚労省は昨年末、2008年度の国保料(税)収納率の全国平均が、はじめて90%台を割って88%に落ち込んだことを速報として公表しました。「おそれていたことがついに現実となった。制度発足以来、初の80%台という未知の世界へ踏み込んだのである」と表現した担当者もいます。ちなみに福生市は平成21年度実績は調停に対する収入率は67.3%です。厚労省は、収納率下落の理由を、①2008年度の制度改正で、収納率の高い後期高齢者層が国保から抜けた、②リーマンショック以降の景気悪化、③保険者による保険料(税)額の引き上げ、と分析しています。保険料(税)をまともに払えば、生活ができなくなるほどの高すぎる保険料が、最大の問題です。保険証取り上げや差し押さえなどの制裁措置を強行するためにいわれてきた「無理しても払っている人がいる。そうした努力をしている人びととの公平のため」などという論理は、もう通用しません。
 保険料(税)滞納世帯数は2009年6月1日現在の厚労省の速報値によれば20.8%、前年比で0.2%増、445万4千世帯であり、同じく、短期証121万世帯、5.6%、資格証31万世帯、1.4%にものぼっています。
 福生市では2009年10月1日現在で、短期証1,307世帯、2,349人、平成22年2月末現在の留め置きが314世帯、550人、資格証が120世帯、149人、留め置き44世帯、55人、2009年9月の加入が12,046世帯、20,171人ですから、短期証は世帯で10.85%、資格証で1.0%と大変高い数値です。留め置きは絶対に許されません。
 また「門真国保実態調査」、2009年10月によれば資格証明書が交付されている世帯の収入は、87.6%が年収300万円未満でした。資格証の交付世帯は、国保加人世帯のなかでも、とくに所得階層が低い世帯であることも全国で共通しています。以上のようなことから、国民健康保険制度はいまや崩壊の危機にあることは、あきらかです。
 国民健康保険法はその第一条で、「この法律は、国民健康保険事業の健全な運営を確保し、もって社会保障及び国民保健の向上に寄与することを目的とする」と定めています。みずから「社会保障」と明記し、国民の命と健康を守るための制度が、多数の死亡者を生み出しています。高すぎる保険料、取り上げられる保険証、そして手遅れ死亡事件の発生。これらは、国民すべてが安心して医療を受けられるようにしようという国保の目的とは逆行するものです。
 国の責任として国保にたいする国庫負担を1984年水準に戻すよう厳しく要求すべきです。滞納者に対するきめ細かな対応を進め短期証の発行を必要最小限に抑えていかなければなりません。資格証の発行や留め置き行為は、国民の医療を受ける権利を奪っています。生存権の具現である社会保障制度の理念を大幅に削ぐもので、即時廃止が求められるものであること。さらには日本共産党は後期高齢者医療制度について、このような非人道的な差別医療政策は即時中止、撤回すべきという立場をとっています。この後期高齢者医療制度による後期高齢者支援金など制度上の計上も含まれていることから、平成21年度福生市国民健康保険特別会計決算認定について、反対であることを表明し、討論といたします。

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