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2010年10月20日 (水)

平成21年度福生市一般会計決算認定反対討論原稿

すみません。少し長く15分くらいの原稿です。

議案第39号平成21年度福生市一般会計決算認定について
日本共産党として反対討論を行います。
 2009年総選挙での国民の審判は、「過度的な情勢」と特徴づけられる日本の「新しい時期」を開くものとなりました。すなわち、国民は、自民党政治には退場の審判をくだしましたが、それに代わる新しい政治とは何かという答えはまだ出していない、国民的探求の時期が本格的に始まりました。この流れの中で民主党政権は発足して数ヶ月のうちに、米国と財界という支配勢力の圧力に屈服し、米軍普天間基地問題、消費税問題など、肝心要の問題で、国民の期待と公約を裏切り、2010年参議院選挙では国民の厳しい審判を受ける結果となりました。
 こともあろうに、菅民主党政権は米国と財界に忠誠を誓い、古い自民党政治の新しい執行者となり、自民党政権と何ら変わらない姿を、今明瞭にしています。
 2008年秋のリーマン・ショック後、日本経済は急速に悪化し、その落ち込みは先進7ヶ国のなかでも最も激しいものでしたが、2009年2月ごろを底にして、その後1年3ヶ月余りは、鉱工業生産指数の動向等で見ると、生産が増えつづけました。しかし、それは日本経済の異常な歪みをいっそう深刻にするものでした。大企業は、自動車や電機など輸出関連企業を中心に、純利益を4兆円から7兆円に急増させ、内部留保を1年間で233兆円から244兆円にまで膨張させました。そのなかでも手元資金は52兆円となり、「空前のカネあまり」状態となっています。この大企業の「V字回復」は、非正規労働者の大量解雇、正規労働者の賃金・ボーナスカットや退職強要、下請け中小企業の一方的単価切り下げや発注打ち切りなど、経済危機の矛盾を労働者と中小企業に押しつけた結果に他なりません。当然に雇用情勢と賃金は低迷を続けています。完全失業率は5.2%と悪化したままであり、新卒者の就職難はきわめて深刻です。雇用者報酬は、鉱工業生産が最も落ち込んでいた2009年1~3月期水準にも到達せず、低く押し下げられたままです。大企業は利益を増やしても、内需が低迷し、新たな投資先がないため、内部留保、余剰資金だけが増大しています。
 こうして、この2年間の日本経済は、それ以前に顕著となった日本経済の異常な大企業中心主義の歪み、労働者と中小企業の犠牲のうえに一部の大企業だけが富をため込み、「国民が貧しくなる国」「経済成長が止まった国」となってしまった歪みを、拡大して再生産するものとなっています。
 このように閉塞した時代のなか、加藤市長は新市長として大胆に、公約実現に向けての予算に取り組まれ、「五つの元気」として、乳幼児と義務教育就学児の医療費負担の軽減、医療費自己負担分の無料化、所得制限の撤廃、義務教育就学児についての医科・歯科通院の場合、1回200円本人負担を残すものの、無料化はほぼ実現、10月1日実施。妊産婦・新生児訪問指導の充実、妊婦健康診査受診助成5回を14回に、高齢者居住支援特別対策、障害者就労支援事業委託。また商店経営者出身の市長らしく、中小商工業振興対策の支援強化として、融資限度額の改定、運転資金500万円を1,000万円に、設備資金700万円を1,200万円に、開業資金500万円を1,000万円に引き上げる。開業融資条件の緩和、金融機関との契約利率、重複融資制限の撤廃、償還期限の変更、償還据置期限の変更。公共工事の前払い制度の見直しなど大変すばらしい施策を盛り込むなど大きく評価出来る面もありました。
 しかし、市民の反対を押し切り平成10年7月から民間委託によって実施された駅前自転車駐輪場の有料化事業については、平成21年4月1日、同じ自転車整備センターに指定管理者事業として引き継がせました。この間の累計実績で、市の財政負担を2億5,050万円余り節約するために、市民に5億5,106万円余りもの負担を負わせ、委託先の自転車整備センターにも赤字経営を余儀なくさせ、さらには有料化開始以来、駐輪場の利用が年々減少し、事務報告書150㌻をみると、定期利用18,560人、一時利用149,445人とあり、有料化当初、平成11年当時の定期利用23,282人、一時利用154,738人との比較で、定期利用4,722人、一時利用5,293人減少と市民への負担強化、行政サービス低下を押しつけを続けた責任は重大な汚点といえます。自転車駐輪場でのムダなスペース拡大が止まらない点でも、典型的な行政効率の非効率見本でありました。平成21年度だけでみても、市の財政負担379万円余りの節約のために、市民に4,224万円余りもの負担を負わせ、定期利用15人増、一時利用15,561人増と、増加に転じたものの、極端に一時利用にシフトさせる増加を招いています。一ヶ月当たりの人数ですから、市民への行政サービス低下は甚大なものといえます。直ちに無料化し、本来の市民サービスに戻すべきものです。
 歳入面では、国有提供施設等所在市町村助成交付金、いわゆる基地交付金、福生市の3分の1を占める横田基地の土地、建物の固定資産に見合う税収補てん額として昭和55年98.7%とほぼ100%交付され、この上に昭和55年で17億円余りが防衛予算関係で上乗せされ、これと合わせると固定資産税の2.88倍の税収がありました。これが毎年減らされ、平成21年度実績では基地交付金は実に29.06%の12億4,226万円、固定資産税換算で30億3,184万円余も減収となっています。平成20年度から加わった再編交付金や、委託事務費等も含めた防衛関係予算を足し込んでも19億5,880万円余、平成21年度の固定資産税相当額に23億1,530万円も不足する状態となっています。基地交付金で昭和55年から福生市が交付されなかった損金の累計額は実に370億2,259万円余になります。当市の予算規模の1.7倍もの損失を受けている現状です。
 福生市は戦後、朝鮮戦争景気などで基地のまちとして栄えた時期がありますが、今その後遺症で苦しんでいます。福生市は西多摩の玄関口として古くから栄えた歴史を持っており、扇状地であるところから交通の要に位置する地の利があり、横田基地という障害物がなければ道路交通上物流の要をなす位置にあります。また現在は西武線は拝島で終点ですが、横田基地がなければさらに青梅線と並行に延伸され、通勤客を効率よく運送できるでしょう。八高線も同じです。横田基地という障害物があるために福生市内の商店街が思うように集客できない、住宅地が発展できないため更新されない、貸し家が多く残るなど、構造的に産業生産に影を落しているのが現状です。基地内に勤務される方もそれほど多くはありません。基地内の工事も、市内建設業者にお零れ程度の恩恵しか及ぼしておりません。
 そして、騒音や居住環境問題等。教育面では、さまざまな工夫を重ねて、大変な労力とお金をつぎ込んで改善が進んでいるとはいえ、不登校の出現率が小学校では全国平均0.32%、都0.33%、福生市は0.62%。中学校では全国平均2.77%、都3.09%、福生市は5.55%と、依然高い出現率を示す数値に象徴されます。他の地域以上に問題が多発する原因が、横田基地の存在という歴史的起因に属するものが多いといえる現状が横たわっています。
 この問題に真剣に取り組まないと福生市の未来に展望は持てません。
 一方米軍基地再編計画のもと、私たち市民の知らないところで平成21年度も危険な基地機能強化が進行しました。府中にある自衛隊航空総隊司令部が横田基地に移駐するための488億円余りをかけて、進められている軍軍供用化が着々と進行、しかも規模が拡大されそうだが、その情報も周辺自治体に知らされないまま進められている。C17大型輸送機のアラスカでの墜落から2週間程度しか経たない時期に、機体番号が墜落機のAK00173と一番違い、AK00174を平気で、横田基地の日米友好祭会場で展示する。民主党政権は普天間基地問題でもアメリカいいなり、尖閣諸島問題では中国に諂う外交姿勢。そんな政権下、米軍横田基地がどんな火種となるか、市民の不安は募るばかりです。
 福生市に、これ以上の危険を呼び込む政治は許せません。市長にはこの点で、しっかりとした対処が求められます。
 歳出面でも、西多摩衛生組合事業があります。当時の厚生労働省などの指導を鵜呑みにして、過大な施設建設のツケとしての、過大な分担金、平成21年度で7億7,014万円余りなどによる財政圧迫など、歴代行政の失策が福生市の財政事情に影を落としています。政府の誤った経済政策により、もたらされた過酷な経済状況に翻弄され、生活に困難をきたした市民にとって、最後の砦となる生活保護行政においても、相談件数を前年度577件に比べ当年度425件と152件も減少させました。国の住宅手当緊急特別措置事業に105件流れたとしても、50件減少させるという相談状況を生み出しました。集計上の齟齬があるのかとも思われますが、こうしたことも、今後改善が求められるところです。
 こうした中で、福生市の一般市民の生活もまた厳しい状況に置かれたことは決算の数値が物語っています。非課税者が年々増加し、平成21年度では1万5,224人、前年比663人増。普通徴収での納税義務者1人当たりが平成20年度9万2,256円、平成21年度85,663円と前年に比べ6,593円も減少しました。また、介護保険では、介護保険第1号被保険者は平成17年3月末9,705人、平成18年3月末1万90人、平成19年3月末1万499人、平成20年3月末1万936人、平成21年3月末1万1,384人と平成22年3月末1万1,684人と増加を続けているにもかかわらず要介護者は1,857人、1,633人、1,796人、1,591人、1,690人、1,826人と介護認定制度の変更を通じて要介護者の認定を抑制した事実が数値の上で明らかです。今生きておられるお年寄り、弱者、市民、いずれも切り離すことができない福生市民であります。ここにやさしい行政がなくして、どこに将来展望を語れましょうか。この審査の中で多大な職員の方々の工夫、努力があったことも確認したところでありますが、私といたしましては、以上述べたように重大な認められないものを含む、平成21年度福生市一般会計決算認定に反対であることを表明し、討論といたします。 

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