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2010年10月20日 (水)

平成21年度福生市後期高齢者医療特別会計決算認定反対討論原稿

議案第43号平成21年度福生市後期高齢者医療特別会計決算認定について
日本共産党として反対討論を行います。
 長年社会に貢献してきた高齢者をたたえ、長寿を祝う、「敬老の日」が今年も色々なところで祝われました。この日1日だけの取り組みにしないのは当然ですが、ことしはとりわけ高齢者の「孤独死」や異常な猛暑による「熱中症」などの被害、大きな社会問題になった「所在不明」問題などが関心を集める中での「敬老の日」でした。年金や医療、介護などの充実に加え、「ひとりぼっち」の高齢者をなくす、きっかけの日に出来たでしょうか。
 「敬老の日」は、「多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う」ことを趣旨に設けられた「国民の祝日」です。
 いまから65年前はちょうどアジア・太平洋戦争が終わった年です。それから15年さかのぼった80年前は、戦前の日本が中国東北部でいわゆる「満州事変」、柳条湖事件を起こした前年にあたります。いらい15年間にわたり、中国大陸やアジア・太平洋の各地で戦争が続きました。さらに20年さかのぼった100年前は、日本が武力を背景に韓国に「併合」を押し付けた「韓国併合」の年です。朝鮮半島が日本の植民地とされました。
 高齢化が進み、厚生労働省の調べでは100歳以上だけでも全国で4万4,449人にのぼります。そのほとんどが悲惨な戦争や戦後の苦しみを体験してきた人たちです。高齢を迎えた人たちの、「二度と戦争はいやだ」「安心して暮らしたい」という切実な思いに応えることこそ、高齢をたたえ、長寿を祝う、「敬老の日」の趣旨にかなっていることは明らかです。
 そうした高齢者が満足な年金や医療も受け取ることができず、生活もままならず、最悪の場合、社会的にも孤立して、だれにもみとられず息を引き取る事態さえ少なくないというのは、あってはならないことです。貴重な体験の担い手を失うことは、社会にとっても大きな損失です。高齢者が安心して暮らせる年金を実現すること、高齢者に差別医療を押し付ける「後期高齢者医療制度」は直ちに廃止すること、高齢者の生活を支える公的介護の制度は抜本的に充実することなどは、文字通り待ったなしの課題です。
 高齢者いじめの制度改悪、希代の悪法「後期高齢者医療制度」は撤廃すべきとの立場から、平成21年度福生市後期高齢者医療制度特別会計決算認定に反対であることを表明し、反対討論といたします。

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