平成24年度福生市国民健康保険特別会計補正予算(第2号)反対討論原稿
議案第47号 平成24年度福生市国民健康保険特別会計補正予算(第2号)
日本共産党会派を代表して反対討論を行います。
国民健康保険は、「社会保障及び国民保健の向上」(国保法第1条)を目的とし、国民に医療を保障する制度です。以下、国民健康保険を国保と省略します。その制度が、国民の生活苦に追い打ちをかけ、人権や命を脅かすことなどあってはなりません。
日本共産党は、国民の命と健康、暮らしを守り、国保の本来の役割を取り戻すため、国、自治体に対し、緊急に国による国保税引き上げの押しつけをやめ、引き下げに転換するよう求めています。
国保の加入者は、1980年代までは自営者の割合が高く、1985年時点でも自営業者が30.1%、被用者が28.7%、農林漁業者13.5%、無職者23.7%、その他4.1%でした。実に72.3%を収入のある方が占め、退職して被用者保険を脱退した人たち、無職者やその家族、その他の方たちを支えてきました。国保はもともとこのように国費で支える必要が高い、脆弱な基盤の制度であるため、1979年では国保収入の全体の64.2%を国が負担していました。しかし、長引く不況の中、2007年時点で、国保加入世帯の職業構成は自営業者が14.3%、被用者が23.6%、農林漁業者が3.9%、無職者やその家族、その他の方たちを支える収入のある方が、41.8%と7割台から4割台に激減し、国保財政が危機に瀕しているわけです。ところが、自民党、公明党政権は、1984年に国保法を改悪し、国保の医療費部分への国庫負担率を45%から38.5%に引き下げ、その後も国の負担額をどんどん引き下げ、2007年度には国保の総収入に占める負担を25%にまで引き下げてしまいました。国の負担率の引き下げこそ最大の元凶です。
多くの市町村は、国保税の高騰を抑え、自治体独自の減免などを行うため、一般会計から国保会計に国の基準、法定額以上の公費を繰り入れています。
今回補正額で、第7款繰入金、第1項他会計繰入金、第1目一般会計繰入金、説明2その他一般会計繰入金88,246千円、8億6,824万6千円です。
せめて羽村市並みに繰り入れれば、一人当たりで1万円の引き下げが可能であるのに、今補正予算には盛り込まれておりません。したがって議案第47号平成24年度福生市国民健康保険特別会計補正予算(第2号)に反対であることを表明するとともに、12月補正に期待をしたいと述べ、反対討論と致します。
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